別役実さんの戯曲

誰かが書いた戯曲を演出するのははじめてです。

それがとてもたいへんなことだと、今さらながら痛感しています。

自分で書いたものならば、書いている段階でイメージは当然できているのですが。

誰かが書いた戯曲は、あらすじを書くにしても、挿入曲を決めるにしても、自分がこれだろうと思ったことが、稽古を重ねていくごとに、これじゃないんじゃないかと不安になり、やがてこれじゃないなと確信する始末です。

とりわけ、別役さんの戯曲が、難しいのかもしれません。(もちろんどんな作品であれ、簡単なんてことはありえないと思いますが)

自分も役者として出演するのですが、どういう具合で舞台上にいればいいのか、この台詞をどう言ったらいいのか、イメージすらできないということが今この現在もあります。

今日、アホほど力を抜いてやってみました。

力を抜くっていうのは、自分にとっては怖いことです。

「足のある死体」は、死体がそこにあるということと、開かずの踏切待ちをするということと、ふたつの条件が重なっています。

どうしても死体に気が行きがちですけど、どちらに比重を置くかというと、踏切待ちであることにいくらか重きを置いた方がいいような気が、今日はしました。録画したものを見直して。不思議です。演出の立場で「不思議」とブログに書いていいものかどうか。

でも、やっぱり不思議です。

正直、これはちょっとしんどいなと思っていましたけど、だんだん面白くなってきました。

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