稽古10日くらいやりました。
台詞が台詞でなく、台詞がその人の言葉、その人の声になると面白いです。もちろんすべての台詞に対して役者も演出も求めるんだろうと思いますけど、やっぱり人によって得意なシーンや役柄ってあるんだなぁと。その台詞はすぐに覚えるし。きっと腑に落ちているんだと思います。
以前、悪役の台詞がこれでもかってくらい覚えることができず、やっと覚えても噛みまくる役者がいました。その人は、ふだん決して「人がいい」わけではなかったけど、悪役がどうしてもできない。以来、その役者が悪役をやっているのを見たことがないです。
さて、『足のある死体』。
共演者の大久保さんにも得意なシーンがあり、その逆もあります。その逆の部分はもう少し時間がかかりそうです。
しかし、できないって何なんでしょう・・・・・・。あ、大久保さんのことじゃないです。ひつこいようですけど、彼は「人がいい」わけではないのに、悪役ができない・・・・・・(断っておきますと、僕はその役者がきらいじゃありません)
やっぱり、根っこがいい人なのかな。
いやいや、人柄は出る。出ちゃう。
その役者さん、いい人の役をやっていても、そこはかとなく「意地の悪さ」は出てました。
大久保さんにもあるかもしれない。はっとするような意地の悪さが。そのことを期待して(なにを期待しているんだ俺は)、これからまた稽古に励みます。